STORY
木々が青々と茂る夏、紀行文を執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)は、奈良・吉野にある山深い神秘的な森にやってくる。一方、その森に住む山守の智(永瀬正敏)は鋭い感覚を持つ女・アキ(夏木マリ)から、森の守り神である春日神社へお参りに行くように、と告げられる。 春日神社で智と出会ったジャンヌは、人類のあらゆる精神的な苦痛を取り去ることができる薬草”ビジョン”を探していると告げるが、智は「聞いたことがない」という。智の家で数日過ごすうちに言葉や文化の壁を越えて、心を通わせる2人だったが、別れの時が訪れる。
やがて、秋。ジャンヌが智の家に戻ってくると、智は、山で出会った謎の青年・鈴(岩田剛典)と仲睦まじく生活をしていた。ジャンヌは、智や鈴に昔、知っていた男の姿を重ねるように……。ジャンヌがこの地を訪れた本当の理由は何か?山とともに生きる智が見た未来(ビジョン)とは?